EOS REPORT:
2001年7月13日更新
Field TEST
実際に飛行機の写真を撮ってみました。ホントはジェット戦闘機でテストしたかったんですが、なにぶん平日休みが取れないサラリーマンの身の上、休日でもがんがんトラフィックのある羽田空港で行いました。撮影ポイントはRW16Lの進入路東側の「城南島」です。ここは午後になると逆光になるのですが、あえて厳しい撮影条件になるように選びました。時間は15時前後、ちょうど太陽高度が落ちかける頃です。フィルムはコンビニで買った「フジ スペリア100」という一般用ネガフィルムです。リバーサルを使わなかったのは、高価なのと早く結果が見たい理由からです。まずは画像をご覧ください。
- Auto Focus
気になる合焦速度ですが、今回の被写体は 328 + 2x ですべてのコマでピントが来ました。一旦合焦した位置をホールドする OneShot でも、常に合焦しつづける AI Serbo でもどちらでも使えました。今回は被写体の移動速度が遅いので OneShot でも大丈夫でしたが、ジェット戦闘機では AI Servo が実用的だと思います。OneShot 使用時に、わざとレリーズせずにもう1回フォーカスし直すような場合でも、以前 EOS 1000 であったような「ピントリングの端まで合焦点を探す」ような素振りはありませんでした。光量が十分にある場合なら特に問題は起きないようですが、自宅の室内では2、3度経験したので、朝・夕・雨の時などの暗い場面では注意が必要かも知れません。エクステンダー使用時には意図的に合焦速度を落としているというメーカー資料がありましたが、実用上十分だと思います。足元を走り抜けるフナムシも、3〜4mの距離で十分ピントが来ました。げろげろげろ。
蛇足ですが、マニュアル時の操作もバッチリOKです。今まで使っていた NewF-1 + FD400 F4.5 よりピントのヤマはつかみやすいです。
- Image Stabilizer
第一印象は「不思議な感覚」。レリーズボタンの1stストロークで、レンズを持つ手にジャイロが動き出す感覚が僅かに伝わってきます。と、ファインダーの揺れが魔法のように消えていきます。すべての方向の揺れを補正するモード1と、流し撮り用にレンズの移動方向に対して鉛直成分の揺れを補正するモード2の両方を使ってみました。今回の撮影ではシャッタースピード1/400〜1/750を使ったんですが、すべての画像に手ぶれは発生しませんでした。ですが、これもAFと同様、ジェット戦闘機ではモード2が実用的だと思います。しかし、ISを使用してファインダーを覗くと、なんか自分がウマくなったように錯覚しちゃいます。いかん、いかん。(^^;
レリーズボタンのストロークが短い(NewF-1 と比べて)のも、ブレの防止に役立っていそうです。ストローク量には好みがあると思いますが、私の場合はスグに慣れました。どうしても慣れない方は、サービスセンターである程度調整してくれるようです。
- EF2xII
つい最近発売された、新エクステンダー EF2xII です。メーカー資料によると、同時に発売された EF1.4xII は防塵・防滴処理の変更が主ですが、EF2xII は光学系の見直しも行われています。そこで期待したのが合焦速度の向上と、開放時の周辺光量不足によるケラレの軽減です。残念ながら比較対象がないので合焦速度については何ともいえませんが、ケラレはかなり軽減されているように思います。今回はほとんどが F5.6(EF2x 使用時の開放値)での撮影ですが、わずかにケラレはあるものの気になる程ではないという感じです。
- AE
NewF-1 を使いはじめた頃は中央部重点平均測光+シャッタースピード優先 AE で撮ってたんですが、その後はいろいろと試行錯誤の末、飛行機写真はもっぱらマニュアル露出になってました。EOS になって AE を使ってみようと思ったのは、21分割評価測光を使ってみたいと思ったからです。もちろん、プログラムシフトや露出補正という機能がある以上どんなシチュエーションでも最適露出が得られるわけでない事はわかっていたのですが、そこはやはり期待するものが多少ありました。これは、たまたま通りかかったボートを、海面に反射している太陽光が逆光になるように撮ったものです。
左側の画像はマニュアル露出で、右側の画像はプログラムAEです。このような場面でも露出補正を行えば最適な露出が得られると思いますが、目的はジェット戦闘機...一瞬を切り取るような状況で、自動的に最適露出を出してくれるかもという期待は甘かったようです。やはり何らかの操作が必要なようですね。とはいえ、完全な順光状態ならば、白い機体でも21分割平均測光で露出はバッチリでています。
きっとたぶん、AEのクセを理解して、カスタムファンクションや露出補正を使いこなせば自分好みの色が出せるようになると思いますが、私の場合はまだまだ経験が足りません。当面マニュアル露出での撮影を続けると思います。
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